
マイクロソフトの研究者は、ポケットやバッグから取り出さずにタッチスクリーンのスマートフォンを使用できる「PocketTouch」という愛称のプロトタイプの開発に取り組んでいる。
マイクロソフトによると、PocketTouchは「スマートフォンの背面に搭載されたカスタムメイドのマルチタッチ静電容量センサー」で構成されている。ユーザーは、ケースから取り出すことなく、デバイス上でマルチタッチジェスチャーを行うことができる。この技術は、今週、カリフォルニア州サンタバーバラで開催されるACM(Association for Computing Machinery)のユーザーインターフェースソフトウェアおよびテクノロジーに関するシンポジウムで発表される。
「人々は既に布地を通してコンピューティングデバイスとインタラクションしようとしています」と、マイクロソフトのコンピュテーショナル ユーザー エクスペリエンス グループの研究者であるスコット サポナスは述べています。「ポケットからスマートフォンのサイレントスイッチのスライダーに手を伸ばしてみるのを想像してみてください。私たちは、より広い帯域幅のタッチスクリーンを使って、より幅広い入力範囲を実現できないかという問いかけから、別のアプローチを試みたのです。」
PocketTouchの重要な機能の一つは、「座標面を決定するための方向定義ロック解除ジェスチャー」です。言い換えれば、ユーザーがどの方向からスマートフォンに近づいているかをスマートフォンに知らせるジェスチャーです。スマートフォンはバッグやポケットの中に様々な向き(上下逆さま、横向き、斜め)で入れられるため、布地越しに操作を始める際に、スマートフォンがどの方向を向いているのかはユーザーには分からないため、これは重要な点です。
PocketTouch は、ジャケットや厚手のフリースなど、さまざまな生地でも機能すると報告されています。
PocketTouchは現時点では一般公開できる状態には程遠い。しかし、確かに可能性を秘めている。授業中に学生同士でテキストメッセージを送ったり、会議中に携帯電話の音を消そうとするビジネスマンに限った話ではない。寒い地域にお住まいの方なら、真冬に携帯電話を使おうとすると大変な苦労を経験するだろう。近い将来、スマートフォン用手袋は過去のものになるかもしれない。
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