Ubuntu Linux がデフォルトのデスクトップ環境として Unity を選択したため、以前にも述べたように、Linux Mint は、Unity 以外のデフォルトの代替手段を提供する最もユーザーフレンドリーなディストリビューションとしておそらく際立っています。

Linux Mint自体はUbuntuの派生プロジェクトですが、Unityを採用する計画があるという兆候はまだ見られません。これは多くの人にとって安堵すべき事態でしょう。しかし、Linux Mintが採用を決定したのは、現在デスクトップ環境におけるもう一つの大きな論争の的となっているGNOME 3です。
具体的には、Linux Mint 12「Lisa」がGNOME 2のデフォルトサポートを継続して来月リリースされる一方、Mintチームは現在、人気のLinuxディストリビューションのGNOME 3エディションにも取り組んでいます。
「可能性は見えている」
「GNOMEプロジェクトが導入した急激な変更はコミュニティを分裂させました」と、Linux Mintの創設者でありプロジェクトリーダーでもあるクレメント・ルフェーブル氏は先週のブログ投稿に記しています。「Linux Mint 11のリリース時点では、GNOME 3を採用するのは時期尚早だと判断しました。」
しかし、GNOME 3.2 は「より成熟しており、この新しいデスクトップの可能性を理解し、これを使用して、GNOME 2 に基づくものよりも見た目も動作も優れたものを実装できます。」
ルフェーブル氏は、開発は複数のリリースにまたがる可能性が高いと付け加えた。その間、GNOME 2.32に重点を置いた別エディションの開発が継続されるという。

さらに、プロジェクト チームは MATE プロジェクト (MATE は GNOME 2 のフォーク) と連携して、両方のデスクトップに互換性を持たせ、最終的にはユーザーが同じシステムで GNOME 2 または MATE と GNOME 3 の両方を実行できるようにすることを検討しています。
大きな変化が起こっている
今年、いくつかのオペレーティングシステムのデスクトップ環境は大きく方向転換しました。Linuxの生みの親であるリーナス・トーバルズ氏自身が「ひどい混乱」と評したUbuntuのUnityとGNOME 3に加え、MicrosoftのWindows 8の初期プレビュー版に登場した、モバイル向けの新しいMetroインターフェースも登場しました。
これらが新たなパラダイムの始まりとなるのか、それとも最終的に失敗する実験となるのか、あるいはその中間なのかは、まだ分かりません。さて、Linux Mintは長年私のお気に入りのディストリビューションの一つなので、GNOME 3を搭載したこの新エディションをぜひ試してみたいと思います。