Corsairは長年、CPU、GPU、マザーボードを除けば、PCを組み立てるのに必要なものはほぼ全て自社で作っていると冗談を言ってきました。さて、そのリストからもう1つ外しましょう。
Corsairは、自社工場で水冷・オーバークロックされたGeForce GTX 980 Tiカードを発表しました。Hydro GFXと呼ばれるこの新しいCorsairカードは「スーパークロック」されており、標準のGeForce 980 Tiカードと比較してクロック速度が約20%向上しています。Corsairによると、クロック速度は標準のベース1000MHz、ブースト1075MHzからベース1191MHz、ブースト1291MHzに向上し、約15%のパフォーマンス向上を実現します。さらに、水冷クーラーのおかげで動作温度は30%も向上しているとCorsairは述べています。

Corsairの水冷式HydroGFX GPU
このマザーボードは、マザーボードの製造元であるMSIと、冷却システムを製造し、同社のHydroシリーズH55を採用したCorsairの共同プロジェクトです。MSIは自社ブランドでも同製品を販売する予定です。Hydro GFXの価格は、空冷式のGeForce GTX 980 Tiの650ドルに対して、わずかに高い740ドルとなります。
Corsairによると、新型Hydro GFXは、ゲーム中に静音性と高性能を求め、水冷システムを自分で設置する手間を省きたいユーザーをターゲットにしているという。比較的簡単とはいえ、650ドルのビデオカードを分解することに抵抗がある人もいるだろう。
Nvidia の GPU は現在、負荷がかかっても比較的静かなパフォーマンスで知られていますが、十分な空気の流れがない状態で長時間ゲームをすると、カードが十分に温まってノイズが発生する可能性があります。
Hydro GFX は、AMD の R9 Fury X、Radeon R295 X2、EVGA の GeForce GTX 980 Ti HYBRID カードなどの一連の工場出荷時の液冷式 GPU に加わりますが、これにより Corsair も独自の PC キットの発売に一歩近づくことになるでしょう。
同社は今年初めに4K HTPC Bulldogプロジェクトの計画を発表しており、CPUとGPUを搭載しないベアボーンシステムをゲーマーに提供する計画です。このカードはまさにそのプロジェクトにぴったりだと私は考えています。Bulldog自体は、ベアボーンキットか、パートナー企業による完全組み立て済みのいずれかの形態で、2016年初頭まで発売されません。