1969 年 10 月 29 日、インターネットは爆発的な音ではなく、「驚き」とともに登場しました。
UCLAのコンピュータサイエンス教授、レナード・クラインロックは、大学のホストコンピュータからスタンフォード研究所の別のコンピュータへ、一文字ずつメッセージを送信しました。クラインロックは「login」と書き込んでリモートタイムシェアリングシステムを起動しようとしましたが、2文字送信しただけでシステムがクラッシュしてしまいました。そしてなんと!ネットワーク接続された2台のコンピュータ間で初めて送信されたデータメッセージと共に、インターネットが誕生したのです。

(レナード・クラインロックの写真は彼自身の個人履歴ページから引用しました。)
公平を期すために言うと、インターネットの誕生には、多かれ少なかれ歴史的と言えるようなマイルストーンがいくつもありました。結局のところ、インターネットの中核を成したのはパケット交換、つまりデータをブロックに分割し、個別にルーティングするプロセスであり、1968年には英国国立物理学研究所のドナルド・デイヴィスがそのアイデアを初めて公開しました。
しかし、電子メール、チャット、ソーシャル ネットワーキングなどのコミュニケーションがインターネットを動かすものであることに私たち全員が同意できるとすれば、クラインロックの最初のメッセージは、今日のインターネットにつながる最も重要な初期のステップでした。
40年経った今、インターネットのない生活は想像を絶するほどです。インターネットサービスプロバイダーにトラブルが発生し、接続できなくなるという稀な事態が起きると、まるで家全体が停電したかのようです。10億人以上がオンライン上におり、昨年Googleは1兆ページ以上を検出したと発表しました。
クラインロックの期待外れながらも歴史的な「夢」から、データ伝送能力に支えられた社会へと、私たちはどのように辿り着いたのでしょうか?長年にわたり、米国防高等研究計画局(DARPA)がホストし、ARPAnetとして知られるネットワークには、より多くのコンピュータ端末が接続されました。

(ヴィント・サーフの写真はブリスベン・タイムズ提供)
1970年代半ば、DARPAのエンジニアであるヴィント・サーフ、ヨゲン・デラル、そしてカール・サンシャインは、ネットワークを「インターネットワーク」するための手段として、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(略称TCP/IP)を開発しました。これが「インターネット」の名の由来です。もちろん、TCP/IPの開発、そして1983年1月1日にARPAnetがTCP/IPを統一的に採用したことは、インターネットの誕生とも言えるでしょう。

(ArpaNetマップはMappa Mundiの提供によるものです)
長年にわたり、接続端末の数は急増し、ARPAnet以外の新しいネットワークも次々と登場しました。こうした状況が、1989年にティム・バーナーズ・リーがブラウザで閲覧できるインターネット文書の集合体として提唱したワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)の礎となりました。5年後には、Mosaic Netscape 0.9という最初のウェブブラウザが登場しました。その後、「Web 2.0」が登場しました。これはDigg、Facebook、Flickrといった参加型サイトを指す言葉で、インターネットを通じたコミュニケーション方法が進化するにつれて、より一般的な表現となりました。
すべては、ほんの短いテキストから始まったのですから。当時でさえ、インターネットはまだ発展途上でした。