暗号通貨愛好家の需要の高まりにより、手頃な価格のグラフィックカードを見つけるのは困難を極めていますが、新たな競合企業が参入しています。マザーボードメーカーのASRockは既に最大13基のGPUを搭載可能なマザーボードを販売しており、今回、新たにPhantom Gamingグラフィックカードでそれらのスロットをすべて埋めようとしているのです。
Phantom Gamingのラインナップは、Radeon Polarisグラフィックプロセッサのみを採用しています。AMDのGPUは強力な演算性能でマイナーに人気ですが、(名前からもわかるように)ASRockはこれらのグラフィックカードをゲーマー向けに売り出しているようです。
2GB Radeon RX 550とRX 560のシングルファンバージョンはデュアルボールベアリング設計で提供され、より強力な8GB RX 570とRX 580のバージョンではファンが2つに増え、「高性能複合ヒートパイプ」で強化されています。また、これらのカードには、GPUと接触する部分に銅製のベースが付いたフィン付きアルミニウムヒートシンクも搭載されています。

ASRockのPhantom Gamingグラフィックカードの詳細(クリックして拡大)
PCWorldのRadeonグラフィックカードガイドでは、各モデルに期待できる一般的なパフォーマンスについて解説しています。ASRockは、この新しいハードウェアを補完するカスタムソフトウェア「Phantom Gaming Tweak」をリリースしました。このソフトウェアには、サイレントモード、オーバークロック(OC)モード、デフォルトモードという3つのプリセットが含まれており、ゲーム体験をパフォーマンスまたは効率に合わせてカスタマイズできます。ただし、このオーバークロックソフトウェアの斬新な試みがどの程度の実力を発揮するかはまだ分かりません。AMDのRadeon Settingsソフトウェアに直接組み込まれているRadeon Wattmanオーバークロックツールを使用する方がよいかもしれません。
Phantom Gamingのページには価格や発売日の情報が記載されていませんが、正直に言って、グラフィックカードは最近あまりお手頃価格ではなく、Radeonベースの製品であればなおさらです。グラフィックハードウェア分野に新たな競合が登場するのは喜ばしいことですが、これらの製品は登場次第(おそらくAMDのZen+プロセッサが4月に発売される頃でしょうか)、高値で買い占められることが予想されます。GPUの価格が適正価格に戻るまでは、グラフィックカードが高騰する中でもゲームを続ける方法について解説したPCWorldのガイドをぜひご覧ください。