Dellは、Ubuntu Linuxオペレーティング システムがプリインストールされた、リビングルームに適した小型フォーム ファクタのゲーミング デスクトップであるAlienware X51で、「Steam ボックス」の地位を狙っている可能性があります。
Alienwareは1年以上前からX51のWindows版を699ドルから販売してきましたが、Ubuntu版の提供はつい最近になって開始しました。LinuxベースのこのPCは、コンパクトなタワー型で、縦置きも横置きも可能な設計ながら、1080pのゲーミング性能を謳っています。UbuntuをインストールしたX51の基本モデルは、同等のWindowsモデルよりも100ドル安くなっています。
Alienware X51 の基本仕様には、3.3GHz Intel Core i3 プロセッサ、1GB Nvidia GeForce GTX 645 グラフィック カード、6 GB の RAM、1TB ハード ドライブ、DVD ドライブが含まれます。
より高価な構成には、Intel Core i7プロセッサ、1.5GBのNvidia Geforce GTX 660グラフィックカード、8GBのRAM、2TBのハードドライブが含まれ、価格は最大1100ドルになります。ただし、現在ハイエンドWindowsシステムのセール中であるため、Ubuntu版は2TBストレージオプション付きのハイエンドモデルで50ドル高くなります。
Linux 上のゲームが Steam を獲得
Dellは、Linuxゲーム環境としてのSteamへの愛着を隠そうとはしていません。ValveのゲームサービスはDellのウェブサイトのブログ記事で何度も言及されており、X51の製品写真にもSteamが使われています。Alienwareの製品サイトでも、テレビ画面でゲームを閲覧・起動できるコンソール風のインターフェースであるSteamのBig Pictureモードについて触れられています。

Dellのブログ記事では、Linux版Steamの大きな欠点についても言及されています。ほとんどのPCゲームがまだサポートされていないのです。Linux版Steamのタイトル選択は現時点ではかなり限られていますが、Windows版Steam(そして提供される多くのゲーム)は、WINEエミュレータでUbuntu上で問題なく動作します。Linuxでのゲームは以前ほど面倒なものではなくなり、Alienware X51はNvidiaグラフィックドライバーをプリインストールすることで、さらに手間が省けます。
Ubuntu X51のリリース時期は偶然ではないかもしれない。ValveはSteamをリビングルームに導入する計画について繰り返し語ってきた。自社製のSteam Boxハードウェアだけでなく、PCメーカー製の複数のボックスも対象としている。しかし、具体的なハードウェアはまだ発表していない。また、Valveはモジュール型PCメーカーのXi3に投資していたものの、1000ドルの小型ゲーミングボックス「Piston」の開発においては、両社は協力していないようだ。Pistonの問題点の一つは、LinuxではなくWindowsを採用している点にあるようだ。
DellはAlienware X51をSteam Boxとして売り出そうとしているのだろうか? Steamがプリインストールされ、Valveの公式承認も得られることで、Dellは売上を伸ばすことができるだろう。そしてValveは、Steam Box構想に有名ブランドをアンバサダーとして迎え入れることができるかもしれない。Dellはまさにこのポジションを狙っているようだ。