アドバンスト・マイクロ・デバイセズは水曜日、ライバルのインテルの手に情報が渡らないよう、チップの詳細をできるだけ明かさないことを意図したデモンストレーションで、報道陣に近々発売されるフュージョン・プロセッサーを初公開した。
AMDは、2011年上半期のリリースに向けて、Fusionの2つのバージョン、すなわちメインストリーム版の「Llano」と低消費電力版の「Ontario」を準備している。両チップは現在サンプル出荷中で、台北で開催されているCOMPUTEX展示会では非公開で動作デモを顧客に公開していると、AMDの製品グループ担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、リック・バーグマン氏が記者会見で述べた。

バーグマン氏は、「低消費電力」のFusionチップで3Dゲームを実行するデモを披露したが、どのバージョンのFusionが使用されたかは明言しなかった。しかし、デモの実行に使用されたプロトタイプシステムはカーテンの後ろに隠されており、記者には公開されなかった。
プレゼンテーション中に議論されたデリケートな事項はデモシステムだけではありませんでした。
バーグマン氏は講演中にFusionチップが詰まったシリコンウエハーも披露したが、その後行われた写真撮影会では、AMDは記者によるウエハーの写真撮影を一切許可しなかった。AMD幹部の一人によると、これほどまでに秘密主義を貫いたのは、ウエハーの高解像度写真がインテルの手に渡ることを恐れたためだという。
こうした写真により、一枚のウエハー上にどれだけのフュージョンチップを製造できるかがわかり、チップの製造コストについてある程度の見識が得られるだろうと幹部は語った。
同氏はインテルについて「我々は異なる種類の競争相手を相手にしている」と語った。