Amazon.comは、Prime Air荷物配送サービスで使用するために、屋外でドローンをテストする許可を米連邦航空局に求めた。
30分以内に荷物を配達することを目標とするこのサービスを開始するにあたり、オンライン小売業者は、時速50マイル(80キロメートル)以上で飛行し、5ポンド(2.3キログラム)の積載量(アマゾンで販売される商品の86パーセントを占める)を運ぶ航空機を開発している。
米国の規制では現在、一定の条件下で模型飛行機を非商用、趣味で使用が認められているが、FAAは商業用無人航空機システム(UAS)を国内空域に統合するための規則を最終決定する前に、航空写真およびビデオ制作会社7社に映画撮影の免除を与えることを検討している。
アマゾンは現在、シアトルにある研究開発ラボ内でPrime Airの実験を行っていると、FAAへの免除申請で述べている。同社は営利企業であるため、試験飛行は屋内または海外でのみ実施できるとしている。同社は、このプログラムへの注力、雇用、投資は米国内に留めたいとしている。
アマゾンは、免除申請を認めても、何千人もの模型飛行機愛好家やメーカーが既に日々行っていることをアマゾンが認めるに過ぎないと述べた。同社は、FAAの政策や規制で現在これらのグループに求められているよりもはるかに厳しい安全対策を遵守すると述べた。

FAAは先月、2012年のFAA近代化改革法に基づく既存の規則を解釈し、空港や地上管制の許可なしに趣味の模型飛行機が空港から5マイル以内を飛行することを禁止した。
FAAによると、模型飛行機愛好家は、双眼鏡などの補助器具を使わずに操縦者が常に機体を視認できること、また商業目的で使用していないことを保証する必要がある。また、航空模型コミュニティベースの団体による認定を受けていない限り、機体の重量は積載量と燃料を含めて55ポンド(約23kg)を超えてはならない。
アマゾンが屋外で試験飛行させるドローンは、最大重量が55ポンド(約23kg)未満で、バッテリー電源による回転翼駆動となる。アマゾンは、空港などの航空活動が行われる場所、人口密集地域、軍事施設や政府施設、飛行場から十分な距離を保った、隔離されたアマゾンの私有地上空の限定されたエリアで運用を行うと述べている。
アマゾンは昨年、ドローンを活用したプライムエアサービスの開始は、FAA(連邦航空局)による民間無人航空機に関する規則の制定次第だと述べており、同社は2015年までに規則が制定されると予想している。FAAは米議会から、2015年9月30日までに無人航空機の商業利用のための「安全統合」計画を策定するよう求められている。