ほぼ毎日のように新しい技術革新が生まれ、また、一般的に変化の速度がかなり一定であるため、テクノロジーの世界では、物事が長く同じままでいることは決してありません。

一例として、DistroWatchのLinuxディストリビューションのヒットランキングページが挙げられます。私は過去2年間、毎年年末にDistroWatchのトップ10を取り上げてきましたが、その違いは際立っています。
2010 年 9 月のトップ 10 は次のようになりました。当時の記事で次のように記しました。
1) ウブントゥ
2) フェドラ
3) Linuxミント
4) オープンSUSE
5) PCLinuxOS
6) デビアン
7) マンドリバ
8) サバイヨン
9) アーチリナックス
10) パピーリナックス
2011年のランキング
1年後、状況は大きく変わりました。2011年12月下旬のDistroWatchのトップ10は、以下のようになっていました。
1) Linuxミント
2) ウブントゥ
3) フェドラ
4) オープンSUSE
5) デビアン
6) アーチリナックス
7) PCLinuxOS
8) セントOS
9) パピーリナックス
10) マンドリバ
2012 年後半に早送りすると、ランキングは再び変化しました。
2012年のトップ10
もちろん、DistroWatchのリストは単なるページヒットランキングであり、必ずしも利用状況や実世界での人気度を示すものではないことにご留意ください。しかしながら、Linuxコミュニティにおける数少ない指標の一つとして、時間の経過とともに明らかになる変化は特に興味深いものです。
それでは、これ以上長々と説明せずに、2012 年末の DistroWatch の 6 か月間のランキングの順位を見てみましょう。
1. Linuxミント

Linux Mintは昨年の圧倒的な地位を堅持し、本日もDistroWatchで首位を維持しています。現在バージョン14「Nadia」となっているUbuntuベースのMintは、この1年間でmintBoxとLinux Mint Storeの立ち上げなど、数々のエキサイティングな開発を行ってきました。
2. マゲイア
今年のリストで最も興味深いのは、Mageiaが急上昇して2位に躍り出たことでしょう。2010年にMandrivaのフォークとして誕生したにもかかわらず、Mageiaは過去2年間、DistroWatchのトップ10リストに一度も登場していませんでした。しかし今年は、Mandrivaがリストから消えた一方で、Mageiaがトップに迫る勢いを見せました。
3. ウブントゥ
Ubuntuは現在3位に位置しているものの、Linux関連のニュースでは依然として多くの注目を集めています。Ubuntu 12.10「Quantal Quetzal」のリリースにより、UbuntuはついにWindowsの真の競合相手になったと多くの人が考えています。一方、Canonicalが過去1年間に行ったいくつかの決定は、Unityインターフェースが巻き起こした論争をはるかに超える新たな論争を巻き起こしています。
4. フェドラ

Red Hat Enterprise Linuxの無償コミュニティ版は、DistroWatchのリストで常にトップの座を維持してきましたが、今年はわずか1つ順位を下げて4位となりました。現在バージョン17(「Beefy Miracle」)となっているこのソフトウェアは、最高レベルのセキュリティ、優れた使いやすさ、デスクトップの選択肢、クラウド機能、強力なビジネス機能など、多くの強みを備えています。
5. オープンSUSE
openSUSEも比較的安定しており、昨年から順位は1つしか下がっていません。9月にリリースされたopenSUSE 12.2では、高速化とより高度なインフラストラクチャなどの新機能が追加されました。
6. デビアン
また、ここ数年、5位と6位を交互に占めているDebianもあります。Linuxディストリビューションの祖と広くみなされているDebianは、様々な人気コンテストで常に上位に入っています。
7. アーチリナックス
Archは、過去1年間の人気コンテストで上位にランクインしたLinuxディストリビューションの一つで、順位はわずか1つ下がって7位となりました。一方、「Cinnarch」と呼ばれる新しいディストリビューションは、この人気のローリングリリースディストリビューションに新しいCinnamonデスクトップを搭載しています。
8. PCLinuxOS

PCLinuxOS は昨年よりわずかに順位を落としたものの、魅力的な KDE デスクトップと軽量版の「MiniMe」の両方を備えた、依然として非常に人気のある Linux ディストリビューションです。
9. ゾリンOS
今年のトップ10リストにMageiaが登場したことと同じくらい興味深いのは、現在バージョン6.1のZorin OSが登場したことです。UbuntuベースのZorinは、Windowsユーザーにとって特に移行が容易なことで知られています。
10. セントOS
最後になりましたが、DistroWatchのランキングで昨年8位だったCentOSが、今回10位にランクインしました。7月にリリースされたCentOS 6.3は、Red Hat Enterprise Linux 6.3から派生したエンタープライズクラスのLinuxディストリビューションです。
トップ画像クレジット: FlickrのAdriano Gasparri