SKハイニックスは、中国の工場で火災が発生しメモリーチップの価格が急騰したことを受けて、本社でのDRAM生産を増強すると金曜日に発表した。
韓国のメモリチップサプライヤーである同社は、DRAM供給の「混乱を最小限に抑えるため」、生産拠点を韓国の利川市に移転すると電子メールで発表した。先週、中国・無錫にある同社のDRAM工場で火災が発生し、PC、スマートフォン、タブレット端末に使用されるDRAMチップの深刻な供給不足につながるのではないかとの懸念が高まっていた。
市場調査会社DRAMeXchangeによると、火災以降、DRAMチップの価格は27%上昇した。無錫工場は世界のDRAM生産量の10%を占めている。

工場は9月7日に部分的に操業を再開し、火災の影響を受けなかった製造ラインの一つが生産を再開した。同社は金曜日、中国の安全当局が工場の残りの製造ラインを依然として検査中であると発表した。
SKハイニックスは、10月に工場を完全再開する予定だと付け加えた。「さらに、11月には正常な生産レベルを完全に回復させるため、段階的に操業を再開できるよう全力を尽くします」と述べた。
台湾のトライオリエント・インベストメンツの調査部長ダン・ニステッド氏は、DRAM価格の上昇により、新しいパソコンに搭載できるメモリの量が制限される可能性があるとの懸念が生じていると述べた。
「ウィンドウズ8.1の登場で、多くの人がPCの売上が増加すると予想しており、それがSKハイニックスが価格上昇に対応して市場の需要を満たすために生産の一部をDRAMにシフトしている理由だろう」と彼は電子メールで述べた。
SKハイニックスは、DRAM生産の本社移転により、NANDフラッシュメモリの生産量が「一時的に減少する」としている。しかし、ナイステッド氏は、NANDフラッシュメモリの価格は在庫が潤沢であるため安定していると述べた。