5年前、MicrosoftはSlackやHipchatに対抗する職場向けコラボレーションツールとしてMicrosoft Teamsを発表しました。現在、MicrosoftはTeamsを、Discord、WhatsApp、Snapchat、Signalといった競合サービスに対抗し、仕事の後にもくつろげる場所へと進化させています。同社は、Teamsが消費者向けサービスの復活となることを期待しています。
「Teams の個人用機能」という、なんともいえない名前の機能が、Android、iOS、Windows デスクトップ、そしてウェブ版の既存の Teams アプリの一部として本日リリースされます。(私たちはこれを「コンシューマー向け Microsoft Teams」と呼んでいますが、皆さんもそう呼んでください。)試してみるには、デバイスの Teams アイコンをクリックするだけです。仕事用アカウントに加えて、個人用アカウントを追加するオプションも表示されます。
おそらく皆さんはこう疑問に思うでしょう。「長年、他のコミュニケーションアプリで連絡先、グループ、習慣、実践を蓄積してきたのに、なぜ今になってTeamsを使うのか?」そして、Teamsユーザーは仕事で使っているのと同じアプリを、友人との外出の計画にも使いたいと思うだろうか?

個人機能を備えた Microsoft Teams には、共有ファイル、タスクなどを備えたグループ チャットとグループ ダッシュボードの両方が含まれています。
マイクロソフトのモダンライフ担当ディレクター、クリスティ・ヒューズ氏は、そうなるだろうと考えています。ヒューズ氏によると、消費者は仕事とプライベートを分けたいと考えているものの、消費者向けTeamsはそうした懸念に対処できるとのことです。「Teamsは、まさに消費者、そして家族との生活を通して連携を保ちたいと考えている人々を中心に据えています」と彼女は述べています。
消費者向けMicrosoft Teamsの設定方法
当然のことながら、Teamsを起動するには、ビジネス用途でも新しい個人向け機能でもMicrosoftアカウントが必要です。友達は あなたとコミュニケーションを取るためにMicrosoftアカウントは必要ありませんが、アカウントがない場合、やり取りはSMSのみで行われます。
マイクロソフトのグループチャットのコンセプトは目的主導型であり、そのように構成されています。単に友人と交流するための仮想空間として機能することもありますが、友人グループの作成は、例えば旅行の計画といったタスクを中心に設計されています。「必ずしもそのようにする必要はありませんが、通常は何らかの目的があります」とヒューズ氏は述べています。

Windows では、個人用機能を備えた Microsoft Teams アプリでチャットやビデオなどが利用できます。
グループチャットの設定が完了すると、友達とのやり取りはTeamsのような感覚になります。チャットをやり取りしたり、絵文字やGIFを共有したり、その他もろもろが可能になります。Microsoftは、グループが何をしたいのかを決める際に、チャット内のアンケートが活用されると強く感じています。しかし、Teamsにはまだ提供されていない機能の一つに、Snapchatのような画像の保存期間制限があります。これは、お酒を飲んだ夜の外出で撮った写真がいつまでも残ってしまうためです。
各チャットには、チャットウィンドウ自体と関連する「ダッシュボード」の両方が含まれます。ここでTeamsは、 共有タスク、共有写真、さらには買い物やイベント計画のための共有スプレッドシートを備えたTeamsへ と進化します。(どうやら、消費者にとってTeamsはそれほど使いやすいものではないようです。)ヒューズ氏によると、これは強みです。現在、消費者はスマートフォンに110以上のアプリをインストールしており、複数の機能(計画機能など)を1つのアプリに統合することは、これらのタスクを分散させるよりも便利です。
仕事用のTeamsと同様に、1人または複数の友人とビデオチャットできます。ただし、一定の制限があります。1対1の通話では、誰とでも最大24時間無料で通話できます。グループ通話(2人以上)では、最大100人の参加者と最大60分間無料で通話できます。ただし、現時点ではこれらの制限は撤廃されており、今後詳細が発表されるまでは、最大300人の参加者と最大24時間無料で通話できます。

チャット、テキスト、絵文字で応答できます。
通話中は、画面下部から浮かび上がる絵文字で応答することもできます。また、ご希望であれば、コンシューマー版の「Together Mode」もご利用いただけます。これは、通話相手の顔と体を抽出し、仮想のコーヒーショップのようなカスタム背景で、集中して会話する一列または複数列に並べる機能です。
コンシューマー向け Teams は、Microsoft のコンシューマー復活のきっかけとなるでしょうか?
マイクロソフトウォッチャーは、同社のコンシューマー向け取り組みにやや懐疑的な見方をせざるを得ない。というのも、マイクロソフトはZune、Groove Musicサービス、そしてWindows Mobileフォンを廃止したからだ。同社のソーシャルネットワークであるso.clでさえ、一度は消え去った。一方で、マイクロソフトはTeamsに頻繁に新機能を追加しようとしているように見えるため、コンシューマー向けにも期待が持てる。
「マイクロソフトはこれまでにないほど消費者向け製品に投資しており、消費者側からはこれまで見たことのないような製品がどんどん出てくるでしょう」とヒューズ氏は述べた。「そしてTeamsはその大きな一つです。」