
Adobeは先週、Creative Suite 5で発表したFlashからiPhoneへのソフトウェアツールの開発を中止しました。これにより、将来のiPhoneアップデートでFlashがサポートされるという多くの人々の期待は打ち砕かれました。この動きは、AppleとAdobeの間の緊張をさらに高めています。AdobeのFlashプラットフォーム製品マネージャーであるマイク・チェンバース氏のブログ投稿によると、Adobeは今後、GoogleのAndroidモバイルOS向けの開発に集中する計画を明らかにしています。
Adobeの今回の動きは、Appleが先週発表したiPhone OS開発者契約の直後に行われた。この契約では、開発者がAdobe独自のFlash CS5に含まれるツールなど、サードパーティ製のアプリコンパイラを使用することを禁止している。AdobeはFlashからiPhoneへのコンパイラの開発を中止したにもかかわらず、Chambers氏はAdobeは引き続きこのツールをFlash CS5に同梱すると述べた。
ジョブズはフラッシュを好まない
チェンバース氏は、AdobeがFlashからiPhoneへのコンパイラ開発に費やした時間とリソースは無駄ではなかったと述べている。同氏は、このツールはiPhoneでFlashが動作しない技術的な理由がないことを証明していると主張している。AppleのCEO、スティーブ・ジョブズ氏は、AdobeのFlash技術を「バグだらけ」で「CPUを食い尽くす」と何度も評したと報じられている。
Appleが新しいiPhone開発者契約を発表し、Flash CS5でコンパイルされたアプリをApp Storeでブロックした際、iPhoneにおけるFlashの完全終了を示唆するのではないかと疑問に思いました。今のところ、確かにその通りのようです。AdobeがAppleを訴える意向だという噂さえありますが、これを裏付ける公式な報道はありません。
「幸いなことに、iPhoneだけが選択肢ではない」とチェンバース氏はブログで繰り返し述べた。彼によると、AdobeはGoogleと緊密に協力し、Androidベースのスマートフォン(Motorola Droid、Nexus One、HTC Incredible、Sprint Evo)と今後発売予定のタブレットにFlash PlayerとAdobe Airを搭載する予定だという。これまでにこれらの技術のデモビデオがいくつか公開され、H2での登場が約束されているものの、Androidスマートフォン向けのFlashはごく限られたデバイスでしか利用できない。