デル社は株主に対し、株式を保有し続けるよりもマイケル・デル氏とシルバーレイク社からの買収提案を受け入れた方が得策であるとの書簡を送った。
同社は株主への書簡の中で、独立取締役らが全会一致でこの取引を推奨することに同意したと発表した。

「この大きく、即時かつ確実なプレミアムは、レバレッジによる資本再構成の有無にかかわらず、現在デルを単独の企業として保有するよりも、また、潜在的に利用可能な他の戦略的・財務的選択肢よりも優れていると確信しています」と書簡には記されている。「単独の上場企業には高いリスクと不確実性があり、交渉した取引はデルの株主にとって優れた価値を提供すると考えています。」
取締役会は戦略的買収者21社と金融買収者52社に競合入札を求めたが、より優れた提案は得られなかったという。
シルバーレイクの買収提案は「買収グループに非常に大きなリスクを転嫁するものであり、レバレッジをかけた資本再構成においては株主が抱えるリスクであり、レバレッジによって大幅に拡大される」と取締役会は述べた。
この発言は、まさにレバレッジをかけた資本増強を提案していたライバルのカール・アイカーン氏とサウスイースタン・アセット・マネジメントに向けられたものだった。正式な入札には至らなかったこの提案を受け、デルは2週間前、アイカーン氏の計画では資金不足に陥ると警告を発した。5月13日付の公開書簡で、取締役会の特別委員会はアイカーン氏に対し、提案された取引に関する正式契約の草案と、アイカーン氏とサウスイースタン社がどのように資金調達を行うかの詳細を求めた。委員会はまた、誰が会社を経営するのか、そしてアイカーン氏はどのようにして十分な数の株主が現金ではなく株式による支払いを受け入れると確信できるのかについても質問した。
一方、シルバーレイクの1株当たり13.65ドルの買収提案は、買収提案のニュースが漏れる前の最終取引日の価格より25%高い価格だと金曜の書簡は述べている。
同社は現在、取引の承認を求める7月18日の臨時株主総会を前に、最終的な委任状資料をSECに提出している。