
ニューヨーク市 — 本日、Amazonは当地で行われた発表イベントで、Kindle DXの詳細を発表しました。噂は的中しました。Kindle 2よりも画面が大きく、新聞・教科書市場の最大化に特化しているとのこと。しかし、Amazonのジェフ・ベゾスCEOが本日語ったのはそれだけではありません。ビジネス文書にも焦点を当てることで、ベゾスCEOはKindle DXをビジネス生産性向上ツールとしても位置付けています。
より大きな画面のKindleへの移行は理にかなっています。(関連記事:Kindle DXの最初の公式画像)
「私たちがいまだにこれほど多くの印刷物を使っているのは、従来のコンピューターディスプレイが紙よりも表示性能に劣っているからです。Kindleの紙のようなディスプレイはその問題を解決します。しかし、私たちが印刷して読む文書のほとんどは8.5×11インチです」とベゾス氏は指摘する。「これらの文書の情報は、その形式で読むように構成されているのです。」
9.7インチE Inkディスプレイを搭載した大型のKindle DXには、ネイティブPDFリーダーが搭載されています。これは以前のKindleにはなかった機能です。このPDFリーダーによって、Amazonは突如としてプロフェッショナル市場もターゲットにできるようになりました。ビジネスの世界でPDF文書がどれほど普及しているかを考えてみてください。財務書類、レポート、マーケティングチラシ、さらにはPowerPointプレゼンテーションまでもがPDFで公開されています。ノートパソコンでPDFを閲覧することもできますが、ノートパソコンよりもリラックスして柔軟な方法で文書を読むことができるとしたらどうでしょうか。
もちろん、Kindle DXは教科書だけでなく、高度なフォーマットを備えた書籍(料理本やイラスト入りの本など)にも幅広い教育機会をもたらします。また、新聞や雑誌の出版社は、既存の印刷物を単にデジタル化するだけでなく、このプラットフォームを特に活用した、よりターゲットを絞ったカスタマイズされたコンテンツを提供する機会を得られます。
489ドルという価格設定は、Kindle DXにとって微妙な立ち位置にある。高額なため、消費者は購入をためらうだろう(特に、高機能なミニノートパソコンがはるかに安価に手に入る中で)。しかし同時に、この拡張によって恩恵を受けることができる、非常にターゲットを絞ったデバイスでもある。電子書籍リーダーという本来の使命を損なうことなく、Kindleがより多機能化すればするほど、Kindleの今後の立ち位置はより優位になるだろう。