
今週発表されたAmazon Kindle DXは、既存のKindle 2の大型版にいくつかの機能を追加しただけのものと片付けてしまいがちです。しかし、間違いありません。Kindle DXは、単なるKindle 2の延長線上にあるものではありません。Kindle DXは電子書籍リーダーにとって画期的な製品であり、コンテンツの消費方法を一変させる可能性を秘めています。
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Kindle DX が読書を変革する、あまり知られていない方法をご紹介します。
大型活字本
視覚障がいのある方にとって、大きな活字の本は読書への必須の入り口です。しかし、すべての書籍が大きな活字で読めるわけではありません。中には教科書に匹敵するほどの重さと厚さの本もあり、手に持って読むのが困難な場合もあります。小型のKindle 2でも本のフォントサイズは変更できますが、あまり満足のいくものではありません。Kindle 2の画面では、読みきれないほどの文字数を表示できず、次のページをもう一度押さなければなりません。DXのような大判電子書籍リーダーは、大きな活字の本を置き換えるのに最適です。Kindle DXは、1行あたりのテキスト量やテキストの表示サイズをカスタマイズできるため、特にこの用途に適しています。
児童書
電子書籍リーダーを教育ツールとして活用できる可能性は十分あります。Kindle DXの9.7インチ画面は、イラストとテキストの両方に十分な表示領域を提供します。確かに、画面上の画像はカラーであればより魅力的に映るかもしれませんが、たとえカラーでなくても、子供たちの興味を惹きつける可能性はあります。Kindle DXに搭載されている辞書機能と音声読み上げ機能を活用したこのタイトルは、子供たちの読書スキルを飛躍的に向上させる手段となるでしょう。
第二言語としての英語(ESL)学習
Kindleをツールとして使うのは子供だけではありません。ESLプログラムであれ自宅であれ、第二言語として英語を学んでいる人にとって、Kindle DXの辞書機能と音声読み上げ機能は大きなメリットとなるでしょう。
マニュアル
いえ、ガジェットの付属マニュアルを一箇所にまとめて保存するためだけに、489ドルも払うつもりはありません。でも、「あのマニュアルはどこ?」という悩みを抱えているのは私だけではないはずです。家には電子機器が山ほどあり、それぞれの説明書はファイルの引き出しに散らばっています(欲しいときに必要なものがなかなか見つからないのです)。さらに、様々な電子機器やソフトウェアプログラムのPDFベースのマニュアルもあります。これらは、複数のハードドライブに保存すると行方不明になったり、インストールディスクに残って二度と見つからなくなってしまいます(このパターンに気づきましたか?)。大判サイズ、内蔵PDFリーダー、そして大容量のオンボードストレージを備えたKindle DXは、こうしたマニュアルをすべて一箇所にまとめて保存するのに最適なデバイスかもしれません。もしかしたら、マニュアルを読むことが今よりももっと楽しく、現実的になるかもしれません!
自費出版
Adobe PDFのサポートは、Kindleの出版に全く新しい可能性をもたらします。PDFにより、個人が読書に最適化された環境で文書を自費出版・配布することが、これまで以上に容易になります。特に教育者や専門家は、収益を生まないコンテンツを作成し、それを複数の人々に提供し、KindleのE-Inkスクリーンで閲覧できるようになることで、大きなメリットを得られます。教育者は、授業で配布できる配布資料や補足資料を作成することができます。
DX は、単に「ソフトカバー」の Kindle 2 の大型でプレミアム価格の「ハードカバー」版というだけではありません。むしろ、DX が美しく表示できるさまざまな種類のコンテンツに関しては、Kindle DX は電子書籍のルールを書き換える可能性があります (もちろんデジタル版ですが)。