
ハイテクの世界では、ガジェットが「ダサい」とレッテルを貼られることは、製品にとって致命傷となりかねない。だからこそ、月曜日に英国の裁判所でサムスンがアップルに勝利したことは、一部の人々から敗北と見なされているのだ。
この訴訟において、AppleはSamsungのGalaxyタブレットがiPadのデザインを侵害していると主張した。コリン・バース判事はAppleに不利な判決を下したが、Appleに材料を与えただけだった。同判事は、Samsungのタブレットは「Appleのデザインが備えているような控えめで極限のシンプルさを備えていない。それほどクールではない」と判断した。
Galaxyタブレットはダサい?これ以上残酷な批判はないだろう。しかし、そうである必要はない。適切なアプローチをすれば、サムスンはバース氏の軽蔑をポジティブなマーケティングキャンペーンに変えることができるかもしれない。
クールさを主張する巧妙な製品写真があれば、サムスンは「ダサいことがクール」や「ダサいことが新しいクール」や「ダサいことはどれくらいクール?」、あるいは単に「ダサい」といったキャッチフレーズを使って、タブレット購入者の心の中で、肝心なところで裁判官の判決を見事に覆すことができるだろう。
サムスンはこれまでも、法廷での勝利を自社のタブレット製品のアピールに活用してきた。オーストラリアの裁判所でアップルに勝利した後、同社はGalaxy Tabを「アップルが阻止しようとしたタブレット」と宣言するキャンペーンを開始した。

サムスンは、Appleのクールなイメージを悪用して、このアメリカ企業に不利な状況を作り出す能力も示した。昨年末に開始した「Next Big Thing(次なるビッグシング)」キャンペーンでは、新製品をいち早く手に入れようとAppleストアの外に何時間も列を作る熱狂的なAppleファンを揶揄した。
つまり、バース氏がサムスンタブレットについて「ダサい」と評したことは、一部の評論家が言うような致命傷ではない。むしろ、韓国企業にとってマーケティングキャンペーンを成功させる鍵となる可能性を秘めている。サムスンがすべきことは、ダサさを受け入れることだけだ。
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