
Appleが今週初めに発表したiPhoneソフトウェアアップデート3.0では、100以上の新機能が追加される予定です。しかし、この無料アップデートでは、App Storeで現在人気の高い有料アプリも含め、多くの有料アプリが利用できなくなります。
AppleのApp Storeにある音声録音アプリやメモアプリは、今夏にリリースされるiPhoneソフトウェアアップデート3.0で大きな打撃を受けるアプリの一つです。多くのアプリは、Apple独自の内蔵アプリに置き換えられ、消えてしまうでしょう。

AppleのiPhone向けApp Storeには現在、iPhoneをディクタフォンとして使えるアプリが50種類以上あります。無料のものは少なく、大多数は0.99ドルから4.99ドルの価格帯です。しかし、iPhone 3.0のアップデートでは音声メモアプリが内蔵され、インタビューや講義などの音声メモを録音し、メールや近日公開予定のMMS機能で共有できるようになります。

App Storeで絶滅危惧種になりそうなのが、メモアプリです。現在、iPhoneやiPod Touchでメモを作成できるアプリは、横長キーボードを使ったり、同期オプションを備えたりして、約35種類あります。これらのアプリの価格は無料から9.99ドルまでと幅があります。しかし、3.0アップデートで提供される改良版のメモアプリでは、横長キーボードを使ったメモの作成、または他のアプリからのコピー、カット、ペーストによるメモの作成が可能になり、iTunesを使って同期できるようになります。
ただし、廃止されるのは音声録音アプリやメモアプリだけではありません。3.0アップデートでMMS機能が追加されるため、同様の機能を提供するアプリ(約10個)も廃止される予定です。連絡先カード共有アプリも同様の運命を辿ると予想されており、3.0 OSではユーザーがSMSやメールを介して(双方向で)連絡先を共有できるようになります。
もちろん、iPhone アプリ開発者の中には、すぐに役に立たなくなる前述のアプリからの収入源を失うことに不満を抱く人もいるかもしれないが、ユーザーにとっては、3.0 アップデートは確実に価値をもたらす (iPhone では無料、iPod Touch では 10 ドル)。