ガートナーは月曜日、ユーザーがタブレットやスマートフォンなど他のデバイスを選択するなど需要が低迷していることから、2011年のPC出荷予測を引き下げた。
市場調査会社は、来年の世界PC出荷台数を4億900万台と予測している。これは、ガートナーが今年も下方修正したPC出荷台数予測と比較して15.9%の増加となる。ガートナーは当初、2011年の世界PC出荷台数について18.1%の成長を予測していた。ガートナーは今年の世界PC出荷台数の予測を3億5240万台に引き下げ、昨年比14.3%の増加とした。ガートナーは当初、出荷台数が17.9%増加すると予測していた。
タブレットなどの新しいデバイスの出現と弱い経済見通しが、ガートナーの予測修正の決定に影響した。

ガートナーのリサーチディレクター、ランジット・アトワル氏は声明の中で、アップルの「iPad」のようなタブレットへの関心が高まっており、これが短期的なPC出荷台数の成長に悪影響を与える可能性があると述べた。
アトワル氏は、2014年までにタブレットがPCの約10%を置き換える可能性があると述べた。現時点では、ガートナーはPC出荷台数にタブレット出荷台数を計上していない。
ガートナーのリサーチアナリスト、ラファエル・バスケス氏は、タブレットはPCの代わりにメディア視聴やコミュニケーション、仮想デスクトップやシンクライアントとして利用できると述べています。しかし長期的には、これらのデバイスはPCを「補完」するものであり、PCは依然として高負荷のコンピューティング作業にはより優れた代替手段となるでしょう。
AppleのiPadは4月に出荷が開始され、瞬く間に大ヒットとなり、同社によると9月末までに700万台以上を販売した。サムスンや東芝といった企業からも、GoogleのAndroid OSを搭載したタブレットが次々と発売されている。
ガートナーは、経済見通しの弱さを理由にPC出荷予測も引き下げたと述べた。新興市場は引き続き成長を牽引するが、米国や西欧などの成熟市場では経済の不確実性からPC購入が先送りされている。ガートナーは、人々の支出可能額が減少し、所得の伸び悩みや雇用回復の鈍化がPC出荷に影響を与える可能性があると指摘した。
ガートナーは、タブレットやスマートフォンなどのデバイスの出現もPCのアップグレードサイクルを遅らせる可能性があると指摘した。従来PCで行われていた作業が様々なデバイスに分散されるようになると、PCの寿命が延び、ひいてはPCの出荷数に影響を与える可能性があると、同社は述べている。