
皆さんは映画『ファンタスティック・ボヤージュ』をご覧になったことがあると思います。赤血球サイズに縮小された宇宙船を操縦するのは確かに素晴らしいですが、スタンフォード大学工学部のエイダ・プーン助教授は最近、血流内を航行できる無線制御の自走式デバイスのデモンストレーションを行いました。
国際固体回路会議(ISSCC)で発表されたこの研究は、50年間の科学的常識を完全に覆すものでした。小型デバイスにとって、エネルギーは常に最大の障壁でした。バッテリーは常にデバイスの質量の大部分を占め、交換や充電などが必要だったからです。Poon氏のデバイスは電波によって電力を得ており、これは研究者たちが人体にこの方法で穴を開けるために必要としていた画期的な技術でした。
送信機とアンテナは磁気的に接続されており、送信機からの電流の変化がコイル状の受信機に電圧を発生させ、それが装置に電力を供給します。実に巧妙な仕組みです。
この発見が画期的なのは、過去50年間、科学界は高周波信号は体の内部まで届かず、遠隔機器への電力供給や制御には効果がないと考えてきたからです。プーン氏は、人体組織は単なる良導体ではなく絶縁体であると仮定して研究をやり直し、その仮説は正しかったのです。
2つのプロトタイプデバイスが開発中であり、その科学技術はまだ発展途上にあるため、高周波無線制御と微小デバイス用電源は、まさに未来の大きな波となるでしょう。医師の診察を受けるのは、様々な手術を受けるためではなく、医師が遠隔操作のロボットデバイスを患部まで誘導し、直接薬を投与したり、簡単な手術を体内から行うためだと想像してみてください。
未来はここにあります。そして今です。
[スタンフォード大学、Physorg経由]
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