Microsoft の DirectX 12 のオープンなライバルとして設計された Vulkan グラフィック API が、その功績に新たな栄誉を加えました。これは本当に素晴らしいものです。
Valveは最近、同社の大人気マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームであり、Steamで圧倒的な人気を誇るDota 2 にVulkanベータアップデートを追加しました。Vulkanを試してみたい方は、Tom's Hardwareが最初に報じたように、SteamのゲームのDLCセクションで見つけることができます。
Dota 2でVulkanを使うのは、ボックスをクリックするほど簡単ではありません。-vulkan
起動オプションでグラフィックAPIを有効にする必要があり、DirectXとOpenGLのフラグが表示されている場合は削除する必要があります。Valveによると、Vulkan版のSteamオーバーレイを利用するには、Steamクライアントベータ版を実行する必要があるとのことです(その方法についてはValveが説明をしています)。
VulkanはDota 2ではまだベータモードであるため、いくつかの既知の問題があります。Valveによると、シェーダーキャッシュの問題に関連して起動時に短時間のカクツキが発生する可能性があり、Nvidiaグラフィックカードを搭載したLinuxプレイヤーは、VSyncをオンにしていても画面のティアリングが発生する可能性があるとのことです。

裏話:Dota 2へのVulkanの追加は大きな一歩ですが、Vulkanの登場を過度に解釈するのは困難です。Valveは、同社のSteam Machinesへの取り組みを支援するため、Vulkanの推進に明確な関心を持っています。現在、MicrosoftのWindows専用DirectXが主要なグラフィックAPIであり、他のプラットフォームは老朽化したOpenGL(Vulkanはその後継です)に固執しています。Vulkanの採用が拡大すれば、Linux搭載のSteam Machinesでより多くのゲームがプレイできるようになる可能性があります。
真の試金石は、サードパーティのゲーム開発者がPCゲームにVulkan対応を導入し始める時です。その兆候は、遅かれ早かれ見られるようになるかもしれません。5月初旬、NvidiaはID SoftwareのDoomがVulkan APIで動作し、非常に印象的な6分間の動画を公開しました。 5月13日に発売されたDoomは、今後数週間以内にPC版にVulkan対応を追加する予定です。また、 2014年のベストPCゲームの1つであるTalos Principleは、数か月前にVulkan対応を追加しました。