ロサンゼルス・タイムズ紙の報道によると、グーグルは、同社のストリートビュー撮影車が保護されていないWi-Fiネットワークから収集していたペイロードデータに関する連邦通信委員会の調査報告書を公開した。

報告書は編集されており、個人名は黒く塗りつぶされているが、新たな詳細が明らかになり、検索・広告大手が常に巻き込まれている多くの問題の一つであるプライバシー論争についてさらなる疑問を喚起している。
例えば、Google は、電子メール、パスワード、検索履歴などの個人データを不注意によって収集したと主張している。
しかし、FCC の報告書では、個人データを収集するために意図的にコードを書き、他の 2 人のエンジニアにその作業内容を伝え、ペイロード データの記録を含むストリート ビューに関する自身の作業を詳述した文書をストリート ビュー チーム全体に渡したエンジニアの存在が指摘されている。
Googleによって身元が明らかにされていないこのエンジニアは、FCCへの発言を拒否し、発言することで自らが有罪になる可能性を否定する憲法修正第5条に基づく権利を行使した。FCCは報告書の中で、責任の重大さを負わされたこのエンジニアを「エンジニア・ドウ」と呼んでいる。
FCC の報告によると:

そのため、2007年と2008年には既に、ストリートビューチームのメンバーはエンジニアのドウ氏のWi-Fiデータ収集設計書とコードに広くアクセスでき、ペイロードデータ収集計画が明らかになっていた。Googleのエンジニアの1人がコードを1行ずつレビューし、構文エラーやバグを除去し、別のエンジニアがコードを修正した。5人のエンジニアがそのコードをストリートビューカーに組み込み、別のエンジニアがストリートビューカーが収集するWi-Fiデータから情報を抽出するためのコード案を作成した。ドウ氏は、プロジェクトに携わる2人のエンジニア(上級管理職を含む)にペイロードデータ収集について具体的に伝えていた。しかしながら、ストリートビュープロジェクトのマネージャーやストリートビューに携わった他のGoogle社員は、供述書やインタビューにおいて、ストリートビューカーがペイロードデータを収集していることを知ったのは2010年の4月か5月だったと一様に主張している。
Googleは、ペイロードデータの収集を許可していないと主張しており、国際的な同様の苦情に対しても同様の立場をとっている。
FCCは、Googleの行為が違法ではない可能性さえ認めている。報告書には、「盗聴法は、『一般公衆が容易にアクセスできるように構成された電子通信システムを通じて行われた電子通信を、いかなる者も傍受し、またはアクセスすることは、本章または本章第121条の下では違法ではない』と規定している」と記されている。

それでも、PCWorldが先週報じたように、FCCはGoogleに対し、同局の調査を妨害したとして2万5000ドルの罰金を科したが、同社の価値が2000億ドルであることを考えると、わずかな金額だ。
「文書に記載されている一部の記述には同意できない部分もありますが、当社が法律に違反していないというFCCの結論には同意します」と、Googleの広報担当者はVentureBeatへのメールで述べた。「これでこの問題を解決できることを願っています。」
Googleとプライバシーに関しては、少なくともこの件に関しては、消費者の意見は分かれているようだ。同社の今回の行動は、ユーザーへの広告をより的確にターゲティングするために、ユーザーの個人情報を徹底的に収集しようとする同社の姿勢を示すものだと捉える人もいる。
一方で、安全でないネットワークを使うということは、事実上、他人に自分の個人データを見られることを許しているのと同じであり、プライバシー侵害が発生した場合、それは自己責任だ、という信念を固く守っている人もいます。(「ワイヤレスネットワークをロックダウンする方法」を参照)
あなたの意見に関わらず、Scribd [PDF] に掲載されている FCC レポートを必ず確認してください。
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