画像: アダム・パトリック・マレー/IDG
現在製造されているほぼすべてのスマートフォンのチップ基盤であるARMは、次世代のCortex CPUとMali GPUを発表しました。両製品とも大幅な性能向上が図られています。ARMは、新型Cortex-A77 CPUは「今日の主流のノートパソコンに匹敵する」性能を発揮するはずだと主張しています。
新しいCortex-A77 CPUとMali-G77 GPUはどちらも最終的にはスマートフォンに搭載される予定ですが、ARMチップがデバイスに搭載される際には、通常、Qualcommなどのライセンシーによって名称が変更されます。(これらのライセンシーは、契約に基づいてArmの設計とクロック速度を微調整する権限を持つ場合もあります。)ARMはまた、ワットあたり5TOPS(1兆回/秒)の性能を持つ新しい機械学習プロセッサも発表しました。
ARMはどちらのアーキテクチャについても詳細を明らかにしていないものの、Cortex-A77は、今日のデバイスに搭載されているARMプロセッサであるCortex-A76と比較して、クロックあたりの命令数(IPC)が20%向上していると述べています。Mali-G77はさらに性能が向上し、今日のスマートフォンにも搭載されているMali-G76と比較して40%以上のパフォーマンス向上を実現しています。
ARMは機械学習の分野でも改善を進めています。昨年、機械学習コンピューティングプラットフォーム「Project Trillium」を発表して以来、ARMはMLプロセッサの強化に取り組んでおり、エネルギー効率を2倍以上に向上させたほか、コア数を8つに拡張して合計32 TOP/sを実現したとARMは述べています。
プロジェクトTrilliumと、それをベースとする新しい機械学習プロセッサは、特にモバイル市場向けに設計されており、特に物体検出に注力しています。例えば、この物体検出により、スマートフォンのソフトウェアは写真の前景にある物体を識別し、残りの背景をぼかして、光学レンズによるボケ効果を模倣した計算処理による「ポートレートモード」を作成できます。