画像: IDG / ヘイデン・ディングマン
HPは既に世界有数のPCベンダーですが、今後はPCに接続するデバイスでも大きな存在感を示したいと考えています。水曜日、同社はキングストンからHyperXブランドのゲーミング周辺機器を4億2500万ドルで買収すると発表しました。
HyperXは、私たちのお気に入りのゲーミングヘッドセットであるHyperX Cloud Alphaをはじめ、幅広いPCアクセサリーを製造しています。同社はゲーミングに特化したキーボード、マウス、マイク、イヤホン、さらにはQiワイヤレス充電器も開発しています。私たちは長年にわたりHyperXのキーボードとヘッドセットを数多くレビューしてきましたが、その評価はどれも良いものから素晴らしいものまで様々です。HPは過去にも独自の周辺機器(過激で耳を凍らせるようなMindframeヘッドセットなど)を提供してきましたが、自社製品ではあまり成功を収めていないため、HyperXの周辺機器はHPにとって最適な選択肢となるでしょう。HyperXの周辺機器は、HPの既成システムやゲーマー向けOmenデスクトップと並んで、迷うことなくアップグレードできる製品となるでしょう。
HPのCEO、エンリケ・ロレス氏は声明で、「当社は、大規模かつ成長を続ける周辺機器市場に大きなチャンスを見出しており、HyperXをポートフォリオに加えることで、当社事業の新たなイノベーションと成長の源泉が生まれるだろう」と述べた。

しかし、HPはHyperXの技術を全て買収するわけではありません。発表では、「キングストンは、RGBライト搭載のHyperX Furyドライブなど、ゲーマーや愛好家向けのDRAM、フラッシュメモリ、SSD製品を維持する」と述べられています。HPは、PCに組み込むハードウェアではなく、PCに接続するハードウェアの販売を強化したいと考えているようです。
ここ数年、PCゲーム業界への関心が再び高まっており、2020年初頭から自宅でゲームを楽しむ人が増えたことで、この傾向はさらに強まっています。特にCorsairとLogitechは、PCゲーム業界での地位を確固たるものにするため、積極的に企業買収を行っています。HPもHyperXの買収でその勢いを維持したいと考えていることは間違いありません。今後、業界統合がさらに進むのも不思議ではありません。