ヤフーとフェイスブックは金曜日、注目を集めていた特許紛争を和解で解決したと発表した。アナリストによれば、この和解は双方にとって好ましいものとなる可能性が高いという。

ヤフーとフェイスブックは共同声明で、合意の一環として、相互の特許ポートフォリオへのアクセスを許可するクロスライセンス契約を締結したと述べた。また、広告パートナーシップを締結し、既存のコンテンツ配信契約を拡大する予定だ。
ヤフーは3月、元CEOのスコット・トンプソン氏の指揮の下、Facebookを提訴した。同社はFacebookが、ソーシャルネットワーキング、広告、プライバシー、サイトのカスタマイズ、コミュニケーションに関する技術の特許を侵害していると主張した。Facebookのニュースフィードとプライバシー保護の仕組みは、いずれもヤフーの特許を侵害していると主張した。
その後すぐに、Facebook は Yahoo に対して独自の特許侵害訴訟を起こして反撃した。
紛争の終結を目指す
和解の一環として、ヤフーの暫定CEOロス・レビンソン氏とフェイスブックの最高執行責任者シェリル・サンドバーグ氏の仲介によるものとみられるが、両社は「ヤフーサイト上のソーシャル統合で協力する」ことで、ヤフーの大規模イベント報道をフェイスブックのユーザーに提供する計画だと声明で述べている。
アナリストらによると、これはFacebookのソーシャルシェアリング機能をYahoo!のオリンピックなどのイベント報道にさらに統合することを意味する可能性がある。しかし、FacebookがYahoo!のコンテンツを自社サイトにホスティングする可能性も否定していない。
しかし、IDCのアナリスト、カーステン・ワイド氏は、ヤフーは主に訴訟を終わらせる方法を模索していたと述べた。「ヤフーは基本的に、『特許の件でご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。もう帰ります』と言っているのだと思います」とワイド氏は語った。

しかしその過程で、ヤフーはFacebookが独占するソーシャル市場の一部を確保した。「ヤフーは(広告)顧客に『あなたはソーシャルを求めていました。そして、ヤフーはソーシャルを持っています』と言えるのです」と同氏は語った。
Facebook側としては、Yahooのコンテンツの一部にアクセスできるようになることで利益を得ることになるだろう。
「フェイスブックにとって今後、真のチャンスの一つは、自社のプラットフォームを使ってコンテンツを配信することだ」とガートナーのアナリスト、アレン・ワイナー氏は語った。
「Facebookは、Facebookネットワーク全体で共有できるコンテンツの供給を強化したいと考えています。Facebookは、オリジナルコンテンツであれ、集約型コンテンツであれ、自社コンテンツがほとんどないため、Yahoo!は理にかなったパートナーです」とワイナー氏は述べた。
特許訴訟の審理は今月下旬に始まる予定だった。