
ニューヨーク在住の男性が、世界最大のソーシャルネットワークFacebookの株式84%を保有しているとして、同社を相手取り訴訟を起こした。ニューヨーク州最高裁判所に提訴したポール・D・セグリア氏は、Facebookの創業者兼CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏と2003年に締結された契約に関連して、Facebookが損害賠償を支払わなければならないと主張している。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、この契約書はセグリア氏に対し、「『The Face Book』という仮題で、実際に機能する年鑑のような」ウェブサイトの開発とデザインを依頼するものだったという。
契約書によると、ザッカーバーグ氏はセグリア氏に1,000ドルと会社の株式50%を支払うことになっていた。また、セグリア氏は2004年1月1日以降、作業が完了するまで毎月1%の追加報酬を受け取ることになっていた。
セグリア氏が契約は2003年に遡ると主張することの問題点の一つは、ジャーナリストのデイビッド・カークパトリック氏の綿密な調査に基づく著書『The Facebook Effect』によると、ザッカーバーグ氏がFacebookのオリジナルドメインであるthefacebook.comを登録したのは2004年1月11日になってからだという点だ。しかし、カークパトリック氏の著書には、ザッカーバーグ氏が2003年後半から2004年初頭にかけての時点でFacebookの開発を開始したと記されている。

セグリア氏の主張する証拠がどれほど説得力があるかは不明だが、同氏は事件を担当する裁判官にフェイスブックの資産の譲渡に対する一時的な差し止め命令を出させることに成功した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、セリア氏自身もニューヨークの司法制度や接近禁止命令に馴染みがある。2009年末、ニューヨーク州司法長官アンドリュー・クオモ氏は、セリア氏の会社であるアレガニー・ペレット社に対し、一時的な接近禁止命令を発令した。クオモ氏によると、同社は顧客から20万ドル以上の前払いを受け、その後数ヶ月で1,900トンの木質ペレットを納入すると約束していた。しかし、司法長官によると、同社は製品の納入も、不満を抱く顧客への返金も行わなかったという。木質ペレットは、圧縮されたおがくずから作られる暖房用燃料で、住宅の暖房に使用されている。アレガニー・ペレット社は、ウェブサイトでの注文受付を停止している。
当然のことながら、FacebookはCeglia氏の訴訟を「根拠のない」ものとし、法廷で争うつもりだ。
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