AT&Tの研究者らは、旅行者が荷物を見つけるのに役立つ「スマート荷物」追跡装置を開発し、同社のモノのインターネットへの取り組みも強調したイベントでこの装置を披露した。
荷物の内側に装着、または荷物に取り付けるこの追跡装置は、荷物の位置をリアルタイムで特定します。金曜日にニューヨークで開催されたAT&Tイノベーションショーケースで、同社のマシン・ツー・マシン・ファウンドリーの主任ハードウェアデザイナー、デビッド・マーテン氏は、「ユーザーはモバイル端末上のソフトウェアを使って荷物の動きを追跡できる」と述べました。
例えば、空港の手荷物受取所に荷物が届かなかった場合、ユーザーは空港内の現在位置を地図で確認できます。また、荷物が別の都市にあるかどうかも確認できます。

アプリケーションは、荷物が到着した際に一定の間隔でテキストメッセージを送信したり、追跡装置が遺失物取扱所やターンテーブル上の荷物を点灯させたりすることも可能です。荷物に搭載された追跡装置は、他の3G対応ネットワークに接続することで、国際的にも利用可能です。
マーテン氏によると、このトラッカーはAT&Tのネットワークをデバイスでどのように活用できるかを示すプロトタイプであり、データ収集用のセンサーや機器が接続されるIoT分野における同社の存在感を高めるための、より大きな取り組みの一環だという。
「このデバイスがいつ商品化できるかはまだ分からない」とマーテン氏は語った。
AT&Tは、コネクテッドデバイスが日常的なタスクを自動化する複数のプロジェクトも披露しました。例えば、車が私道に入ると、センサーデバイスが自動的にエアコンのオン、セキュリティシステムのオフ、照明のオンといった指示を送信します。これらのサービスは、AT&Tのホームオートメーションおよびセキュリティシステム「Digital Life」への統合に向けて研究されています。
AT&Tは、センサーデバイスが自社の有線および無線ネットワークを介して情報を交換するためのブローカーになりたいと、同社のアプリケーションおよびサービスインフラストラクチャ担当上級副社長マリアン・クローク氏は述べた。
クローク氏によると、これらのデモは同社がラピッドプロトタイピングと呼ぶ取り組みの一環。これはアイデアを迅速にテスト・展開するものだ。センサーやウェアラブルデバイスがインターネットに接続するケースが増えるにつれ、同社はネットワーク容量の拡張、ネットワークの仮想化、Wi-Fiネットワークやスモールセルの追加などを進め、増加する通信に対応している。
AT&Tはデータセンターレベルでも変更を行っており、専用ハードウェアからコモディティハードウェアに切り替えて、ソフトウェア定義ネットワークをより簡単に導入できるようにしているとクローク氏は述べた。
音声やビデオといった特定のアプリケーションでは遅延の影響を受けやすいものの、改善は徐々に顧客に実感してもらえるようになるとクローク氏は述べた。例えば、企業は特定のアプリケーションや部門に帯域幅のレベルを割り当てることができるようになる。
「アプリケーションが高速化するだけでなく、アプリケーションを好みに合わせてカスタマイズできるようになります」とクローク氏は語った。